「トレジャー発掘!Diggers」サウンド製作ウラばなし 波形メモリ音源編 その6

■波形メモリ音源っぽさって・・・

さぁ、耳コピをどんどん進めていきます。
メロディ、カウンターメロディ、ベースの3パートしかないのでサクサク進みます。
あらかた出来上がったところで聞いてみます。

う~~~ん。

なぁ~んか、レトロっぽさが出てないのです。

Retrologueも、レトロと銘打っている割にはステレオの分離もいいし、上から下までレンジが広くて、良い意味で現代の音楽でも使えるシンセなので、原曲が持っている塊感が出ないのではないでしょうか。

各トラックでEQの設定を変えて上下の帯域を絞るみたいなこともしてみたのですが、どうもレゾリューションが高すぎるのが原因でないかと当たりをつけてみます。

ナムコのマッピーで採用されていた波形メモリ音源はC30というものらしいのですが、スペック的には、4ビット、32サンプル、最大発音数8または16。ステレオまたはモノラルということなので、ここはまた大胆に読み替えをしてみます。

上下の帯域を絞ってレゾリューションを下げるってことは、Hi-FiからLo-Fiにするわけですから、全体にLo-Fiエフェクトかけたらいいんでないか?ということです。

Cubase標準エフェクトのbitCrussherでパラメータをいじってみます。

Modeというセクションでキャラクターを決めて、SampleDividerというツマミで歪み具合を調節、Depthというツマミでビットレゾリューションを0~24の間で決めます。

ModeはⅢで比較的強めにかかるキャラクターに設定。
SampleDividerはかけすぎると壊れた無線みたいな音になってしまうので1に設定。
DepthはC30のスペックが4ビットなので4にしたらすこしノイジーすぎるので8にしてみます。

このような設定で再生してみます。
まぁ、シミュレート音源ではないわりに雰囲気だけは似たのではないかと思います。

「マッピー」のBGMはゲーム本編の「アニマルワールド」で聞けるので、似てるか似てないか。
原曲を思い出しながら聞いてみて下さいまし。

ということで波形メモリ音源編は今回で終了。
次回からFM音源編です!

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